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ブロックチェーンアイランドを目指すマルタの魅力とは!?

五月雨まくらです。
仮想通貨に寛容な「マルタ」の特集です。

マルタ(共和国)の概要

  • マルタ共和国(通称マルタ)は南ヨーロッパの共和制国家
  • EU(欧州連合)の加盟国であり公用語はマルタ語と英語
  • 通貨はユーロ、首都はバレッタにある地中海に位置する島国
  • リゾート地としても有名で毎年多くの旅行者が訪れる
  • 国土面積は316平方kmで東京23区のおよそ半分

マルタ政府公認イベント「DELTA summit」の開催

マルタは「ブロックチェーンアイランド」になるべくさまざまな活動を積極的に行っています。
今月発表されたマルタ政府公認の初めての公式ブロックチェーンイベントである「DELTA summit」を首都バレッタにおいて10月3〜5日の間、開催する計画を発表しました。
講演者にはBinanceのCEOであるChang Peng Zhao氏やWikipesiaの共同設立者であるLarry Sanger氏など、業界の知名人を招きます。
「DELTA summit」のCEOであるAbdalla kablan氏は

With the DELTA Summit, Malta hopes to show that it is a trailblazer in this particularly new industry, and how we are raising the bar in this particularly new space. The DELTA Summit will be Malta’s official platform to share its initiatives and its opportunities in the sector and to welcome some of the world’s top corporations to come and set up in Malta.
(マルタは「DELTA summit」において、ブロックチェーン世界の先駆者であり、国家はこの新しい分野に対してどのように存在感を高めていけるかを示したい。「DELTA summit」は、マルタのイニシアティブと生み出す機会をシェアすることによって、世界のトップ企業がマルタでビジネスをするためのマルタ公式のプラットフォームになります)

と述べています。

マルタがブロックチェーンアイランドである理由

理由①:法規制が整っている

マルタの首相であるJoseph Muscat氏はマルタがブロックチェーンアイランドとしての地位を築くためには法規制を整えることが重要であると考えています。
取引所も投資家も法律的に白なのか黒なのか、あるいはグレーなのか、わからなければ市場に参加することを躊躇してしまいますよね。
彼は

仮想通貨が将来的に新しい経済の基盤を築くことは間違いない

という考えを前提としていて、他国に先駆けて寛容な法規制を制定するために強力なリーダーシップを発揮しています。
これによりさまざまなステークホルダーが市場に参入するきっかけとなります。

理由②:タックスヘイブン

マルタは企業にとっても個人にとっても魅力的なタックスヘイブン(租税回避地)となっています。
海外企業に課する法人税は5%と同じくタックスヘイブンとして知られている香港の法人税16.5%を大きく下回っています。
さらに個人もキャピタルゲインに対する税率は非課税です。これは海外の企業や個人にはまさにヘイブン(天国)に感じられるでしょうね。

理由③:マルタに移転する企業

世界最大の取引量で知られる取引所であるBinance(バイナンス)が本拠地を香港からマルタに移したことは記憶に新しいですよね。
ちなみに移転が発表された3月24日の前日、日本の金融庁からBinanceが日本で無登録のまま営業を続けているとして、資金決済法違反で警告書を送付したタイミングと重なったため、移転の理由になったのではないかと憶測する人も多いようですが、
筆者(五月雨)の考え方としては本拠地をどこに置くかは経営上、重要性の高い戦略ですので、すでに移転の話は水面下で進められていて、たまたま時期が重なっただけではないかと思います。
そして4月にはこれまた香港の取引所であるOKEx(オーケーイーエックス)も4月にマルタを拠点にすることを発表しました。
これら移転の話が報道されてからは、さまざまなメディアや業界関係者がマルタのブロックチェーンアイランドとしての立ち位置に注目を集めています。
マルタに移転を検討している企業は取引所だけではありません。
時価総額第10位(2018年5月30日)の仮想通貨である「TRON」のCEOであるJustin Sun氏はTwitterでマルタ移転に興味がある旨の発言をしています。

(TRONはPrime MinisterであるJoseph Muscat氏の素晴らしい先見性を強く支持し、ガルフでマルタ政府と共にブロックチェーンアイランドを築くことを望みます。私たちは戦略的パートナーであるBinanceによる発表に加え、マルタへの投資を真剣に検討しています)

「TRON」以外にもBigONE, NEUfund, Abyssなどの企業がマルタ移転を検討しています。
もしこれからも企業がマルタに拠点を移す流れが強まれば、マルタのブロックチェーンアイランドの地位は確固たるものになるでしょう。

マルタのライバルとなる国家は?

マルタのライバルとなる国家としては人口130万人のバルト諸国であるエストニアやスイスの東に位置する人口4万人未満のリヒテンシュタインがあります。
前者はユーザの情報を検証できるブロックチェーンIDシステムを含む、国家のコンピュティングシステムを革新する取り組みをしています。
後者は今年3月にAeternityにより発表された「House of Blockchani」コワーキングスペースのホストをしています。

五月雨の考察

マルタのように小規模な国家ではフットワークが軽く、政府がリーダーシップを持っていくつかの産業にリソースを集中させることができます。
戦後、日本が目覚ましい経済発展を経験できた理由も、国家主導による基幹産業に対するリソースの集中が大きな要因でしたね。
つまり新しい分野で先進国家になる可能性が高いのは米国や中国などの肥大化した国家ではなく、マルタやエストニアなどの国家なのかもしれません。
一先ずマルタの今後と、直近では10月3〜5日に開催される「DELTA summit」をマイルストーンにして、経過をウォッチしたいと思います。

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五月雨まくら
1991年1月生まれ。一橋大学(商)を卒業した後、外資系コンサルのAccentureに入社。2017年5月に仮想通貨と出会い、ライターとなることを決意。ブロックチェーンが私たちの世界にもたらす影響について研究中。コラムでは、自身の考えをつらつらと書いていければと考えている。特技は、英語(TOEIC900)とプログラミング(HTML/CSS/JS/PHP/Ruby/Python/MySQL)である。

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