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ERC20じゃなくて、NEP-5って知ってる!?

イーサリアムに基づくトークンのプロトコル(規格)であるERC20については、ご存知の方が多いと思いますが、NEP-5について正確に説明できる方は少ないのではないでしょうか?
この記事では、NEP-5とは何か?どのように機能するのか?について、解説します。

NEP-5とは何か?


よくERC20を通貨の名称と勘違いしてしまう人を見かけますが、それは間違いでERC20とはトークンの規格のことを指します。
NEP-5も同様です。
NEP-5は、他のブロックチェーン・プラットフォーム(EthereumやEOS)にピギーバックするために必要なNEOに基づくプロトコルの名称です。
このプロトコルによって、トークンが一定レベル以上のセキュリティを維持して、そのブロックチェーン上の親となるブロックチェーンおよび他の仮想通貨とやり取りできることを保証します。

プロトコルの誕生とERC20とNEP-5の違い

かつて、新しく仮想通貨を開発するためには、スクラッチ(ゼロベース)からブロックチェーンを構築するか、すでに存在する他のブロックチェーンからフォークするか、という選択肢しか与えられておらず、技術的な知識が必要でした。
この技術的障壁により、新しい仮想通貨の開発は、それほど一般的ではありませんでした

しかしこれは、2015年にERC20(Ethereum Request for Comments)プロトコルの台頭により一変しました。
イーサリアムが備えるスマートコントラクト によって、新たな通貨(トークン)をブロックチェーンを構築することなく、開発することが可能になったのです。

技術的にはERC20トークンは少なくとも、「BalanceOf」「TotalSupply」「transfer」「transferFrom」「approve」「allowance」の各関数を定義する必要があります(詳細は省略)。
上記の条件を満たすトークンは、ERC20トークンと見なすことができます。
NEP-5もERC20と仕組み上の違いはさほどありません。
つまりNEP-5は、NEOブロックチェーン上でトークンのスマートコントラクトが動作することを可能にするプロトコルの役割を持ちます。

ここで、とても重要なことを云います。
それは、NEP-5とERC20の違いについてです。
ERC20トークンは作成にコストがほぼかからず、自由に生み出すことができるため、質の低いトークンであったり偽物・偽造トークンが誕生しやすいため、ネットワークにとってノイズになります
一方、NEP-5トークンはアクティビティにGAS(利用料)が必要なため、それが財政上の参入障壁となります。
つまり、一定の品質を保証したトークンしか生まれないようにデザインされているのです。

どのプロジェクトでNEP-5が使用されているのか?


ERC20は大量のプロジェクトの乱立を起こしましたが、NEP-5ではまだそれほどではありません。
ただ、重要なプロジェクトがいくつかあります。
これらの中には、NEO用にカスタムされたものとイーサリアムから移行されたものがあります。

Narrative(NRVE)

Narrativeは、ユーザが作成したコンテンツに対する民主的な支払いを実現するようにデザインされています。
SteemitやRedditのモデルと似ていますが、Narrativeはコンテンツ製作者あるいは貢献者に対する、報酬額がよりオープンです。
Narrativeの目標は、ネットワークに価値をもたらすすべてのユーザに報酬を与えることです。

Narrativeはもともと、ERC20トークンでした。
しかし2017年末から2018年初めにイーサリアムネットワークが大幅な処理速度の低下に直面したことにより、NEP-5に切り替えることを決めました。
NEOはより迅速で安価な取引(トランザクション)を提供するだけではなく、スケーリングも容易であることも理由の1つです。

さらに重要なもう1つの理由は、先ほど説明したNEOネットワークへの財政上の参入障壁の存在です。
NEP-5トークンを作成するには、約2万5,000ドルのコストがかかるため、NEOのプラットフォーム上に存在するというだけで、一定のブランド価値を得ることができます。

RedPulse(RPX)

RedPulseは、NEP-5プロトコルを利用して作成された最初のトークンです。
2017年10月にRPXのICOが行われた時、ハードキャップに2時間で到達して、405,000NEO以上を調達しました。
RedPulseは、中国の金融市場向けのプラットフォームとして作成されました。
ユーザは中国の企業や市場に関する情報を提供して、RPXを受け取ることができるというモデルです。

Ontology(ONT)

Ontologyは、企業がブロックチェーン・ソリューションを簡単に実装できるように設計されたNEP-5プロトコルに基づくプラットフォームです。
Ontologyを利用することで、ブロックチェーンに関する専門的な知識を持っていなくても、プロジェクトを作成することが可能になります。
Ontologyの面白いところは、NEOの創設者とOntologyの創設者が、OnChainという企業の共同創立者であることです。
これによって、さまざまな業界の抱える問題に幅広いソリューションを提供するため、OntologyとNEOが密接に協働していくことになります。

NEP-5とERC20は競合する?


単刀直入に云えばYESです。
NEP-5プロトコルで構築されたプロジェクトは将来有望であり、NEOはおそらくイーサリアムよりも安定したプラットフォームだからです。
さらに、ERC20にはさまざまな問題が指摘されています。
特に厄介なことは、3000を超えるイーサリアムスマートコントラクトに大きな悪用が含まれているというリークです。

NEP-5トークンが成功するためには、取引所にどんどんリストされていくことが必要です。
これはすでに始まっており、NEP-5トークンはすでに世界最大規模の取引所であるBinanceにリストされ始めています。
NEOが取引所のERC20トークンをNEP-5への切り替えを行なっていくことになればその時、NEP-5はERC20の真の競合になるでしょう。

五月雨(筆者)の考察と結論

イーサリアム並びERC20トークンには明らかに先行者メリットがあります。
しかし、NEP-5を初めとして、将来的にはより多くの仮想通貨が次世代のプラットフォーマーとなることを志向するでしょう。
文中で述べたように、NEP-5にはいくつかの優位点があるため、市場が合理的な判断を行うと仮定すれば、勢力図は少しずつ変化していくかもしれません。
そして、その変化が大きくなるほど、ネットワーク効果により、より変化を後押ししていきます。
そうなった時、イーサリアムの牙城は果たして崩れるのでしょうか?
その答えは、やがて明らかになるでしょう。

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五月雨まくら
一橋大学商学部(専攻:芸術産業論)卒業。 外資系コンサルのアクセンチュアを経て独立、ライターになる。 2017年5月、仮想通貨に興味を持って以来、さまざまなメディアにコラムを寄稿。

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