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仮想通貨(ブロックチェーン)はアートの世界をひっくり返すかも!?

五月雨まくらです。
近年、アート市場と仮想通貨を組み合わせる企業や個人、プロジェクトが増えています。
この記事では、仮想通貨がアート産業に与える影響を考察します!

アート・コレクターと仮想通貨

アートの世界へようこそ!

シンガポールに拠点を置くアート・コレクターのJoe Nashは、美術コレクションの一部を、仮想通貨支払いができるVisionairs Galleryを通じて販売しています。
狙いは、アートに馴染みのない技術者を引きつけることです。
彼は「仮想通貨に基づく作品の価格は、頻繁に変動しますが、リアルタイムの仮想通貨レートをチェックすることは簡単だと」述べています。

仮想通貨により影響を受けた作品

バンクーバーのアート・コレクターTerence Chungは、ビットコインでアート作品に投資を行なっています。
彼は、アーティストと直接的に繋がれるオンライン販売かつ、仮想通貨の影響を色濃く受けた作品を好みます。
仮想通貨の影響を受けた作品としては、2018年2月14日に電子的に作成した赤いバラの花の画像「フォーエバー・ローズ(仮想アート)」が100万ドルで販売されたことを思い出しますね。
他にも、ルーマニアのアーティストStefania NistoreanuのCryptsy-Cryptocurrency Market(2014)なども有名です。

ブロックチェーンの応用は追い風

香港のアート・アドバイザーの1人であるJehan Chuは、仮想通貨に投資をするKenetic Capitalというファンドを運営しています。
彼によると、アート・コレクターみんながすぐさま仮想通貨を利用するとは思っていませんが、ブロックチェーン技術をアート市場に応用するアイディアは勢いを増していると考えています。

「アート × 仮想通貨」が生み出すモノは?

アート作品を仲介を挟まずオールインワンで管理!

ブロックチェーン技術を利用することでアート作品をオールインワンで管理することができます。
具体例は、Codex Protocolです。このPJ(プロジェクト)は、アート作品の取引と所有をブロックチェーン技術により支援します。
まず、アーティストが作品を仕上げた後、クローズアップ画像を含むCodex IDを作成します。
アート作品は、Codex独自のシステムにより取引されると、パーソライズコードを利用して、ブロックチェーンのロックを解除、所有者の管理を行えます。
Codexは、オークションハウスへの関係が強い2つの企業連合と提携してCodexのシステムを業界標準にするために尽力しています。
また、ブロックチェーンによりアート作品が取引され、検証可能になることで仲介機関の存在は必要なくなります。

アートの民主化!作品を「部分所有」してリース料をゲット!

 

2018年6月20日、アート投資のためのプラットフォームであるMaecenasは実験的な試みとして、Andy Warhol (アンディー・ウォーホル)のシルクスクリーン作品「14 Small Electric Chairs(1980)」をオークションに出品しました。
Maecenasはブロックチェーン技術を利用してアート作品の「部分所有」を可能にするプロジェクトです。
部分所有とはつまりどういうことでしょうか?
それは、アート作品をトークン化することによって分割可能にして、トークンの一部を売り出し、購入者が一部のトークンを所有することで、実質的にアート作品の一部に所有権を持つということです。
このオークションの参加者は、絵画の最大49%までの所有権を購入することができます。
これにより、今まで高価なファインアートを手に入れることができない一般市民もオークションに参加することができるようになりました。
また、作品の所有権を表すトークンはオープンなプラットフォームである取引所で他のユーザと取引可能になるため、現在のアート業界が抱える「流動性の低さ」と「不透明さ」という2つの問題を解決することができます。
Maecenasは、50万ドルから数百万ドルまでの作品をリストしていく予定です。主に、1840年から1990年の間のアート作品(絵画、彫刻、ドローイング)に注力します。
当然のことながらアート作品の「部分所有」は、物理的にアート作品を鑑賞して楽しむことはできません。
しかし、ギャラリーがそのアート作品を展示会などで利用すると、リース料を受け取ることができます。
リース料は通常2〜3%ですが、作品の種類、展示の種類によって大きく異なります。
ちなみに一般的に、ギャラリーが作品をオークションハウスで販売するときは最大25%の手数料がかかりますが、Maecenasは2〜6%の手数料しか課さない点も革命的です。

五月雨(筆者)の考察と結論

アートのモチーフとしての仮想通貨

五月雨(筆者)の大学での専攻は芸術産業論でした。
そのため、仮想通貨がアート作品(特に現代アート)のモチーフとして非常に面白いコトは容易に想像できます。
アートのモチーフは抽象的であるほど作品の幅が広がります。
その点、仮想通貨の実在しない分散ネットワーク上の価値は、アーティストにとって自分の作風に取り込みやすいのではないでしょうか?
また、仮想通貨にはサイファーパンク的なリバタリアン思想などのカウンターカルチャーが暗に内在しているため、支配者に対する民主的抵抗(あるいは一種のアナーキズム)という切り口で作品を生み出すこともまた魅力的でしょう。
このあたり、個人的には興味深いと思います。

ブロックチェーンはアーティストにとってもプラス

この記事はどちらかといえば投資家からの目線を中心に書きましたが、アート業界へのブロックチェーン技術の導入は、作り手であるアーティストにとっても恩恵があります。
今まで、作品を販売するにはギャラリーに取り扱ってもらうことが一般的でした。
しかし、ブロックチェーンを利用すれば、ギャラリーを通さずに直接、アート・コレクターとトラストレスな取引を行うことが可能になります。
これにより、手元に入る報酬も増やすことができます。生活が安定すれば、アーティストはより良い作品を仕上げることに集中できるでしょう。

あらゆる資産がトークン化される?

Maecenasの事例は、非常に革新的だと感じました。
アセット(資産)をトークン化により分割化するというコンセプトは、アート作品に限定されず、あらゆる物理的資産を持つ企業や団体にも利用機会があります。
トークン化することで、市場参加者を飛躍的に増やすことが可能になるため、マネタイズしやすくなります。
これによって当然、資産管理は複雑になりますが、改ざん不可のブロックチェーン上に記録すれば、正しい記録を保つことができます。
このような、資産のトークン化の流れは、ブロックチェーンが社会に起こす大きな変化の1つだと考え、とても重要だと思います。

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五月雨まくら
一橋大学商学部(専攻:芸術産業論)卒業。 外資系コンサルのアクセンチュアを経て独立、ライターになる。 2017年5月、仮想通貨に興味を持って以来、さまざまなメディアにコラムを寄稿。

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