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ベネズエラ政府が発行する仮想通貨Petro(ペトロ/PRT)とは?

2017年12月、ベネズエラのNicolas Maduro(ニコラス・マドゥロ)大統領が国としての仮想通貨構想を発表し話題を集めました。
その内容とは、仮想通貨「Petro(ペトロ)」はベネズエラに潤沢にある石油などの埋蔵天然資源を裏付けとした上で、国がその取引を運営管理するというもの。2018年になると実際にホワイトペーパーの発行が行われ、2月にはプリセールも行われました。
国家が発行する世界初の仮想通貨の目的や将来性について見ていきましょう。

世界初!国が発行する仮想通貨Petro(ペトロ/PRT)とは

ベネズエラは南米北部の海岸に面し、天然資源が豊かな国です。石油の確認埋蔵量は世界第1位の規模を誇ると言われています。
天然ガスの埋蔵量も世界第8位、そのほか鉄鉱石やボーキサイト、金、ダイヤモンドなども潤沢です。
ベネズエラの法定通貨は「ボリバル」ですが、その経済状況は芳しくなく、コーヒー1杯に4万5000ボリバルという価格が付くほどのハイパーインフレ状態に陥っています。

外国への債務も増え続けており、1999年に260億ドル(3兆1200億円)だったのが、現在では1500億ドル(18兆円)にまで膨れ上がっている状態なのです。
国債や国営石油会社の社債の償還ができるのか世界各国の政府や投資家などが疑問視している中で国家による仮想通貨構想を発表。償還期限となる2018年4月に向け、2月にはプリセールやICOを行ったため、借金返済のための資金集めではと非難の声が上がりました。

アメリカからは経済制裁が行われており、新規の債券発行や融資も禁止されています。
そのような中で石油などの天然資源に価値を保証された仮想通貨だと、ニコラス・マドゥロ大統領は世界の信用を得ようとしていますが、あくまでも裏付けでペトロを石油と直接交換できるわけではなく、世界の反応は芳しくなく、新しい仮想通貨Petro(ペトロ)に対する信用はほとんどありません。

Petro(ペトロ/PRT)の気になる価格や販売実績は?

仮想通貨Petro(ペトロ/PRT)の価格は、1バレル当たりのベネズエラ産原油価格に基づいています。つまり、ベネズエラ国内の埋蔵原油を裏づけとした仮想通貨で、原油価格の変動に合わせてPetroの価格も変動するということです。

2018年2月20日にプリセールとして、ペトロと交換可能なデジタル権利証であるトークンを発行上限の38.4%分、機関投資家向けに発行しました。ニコラス・マドゥロ大統領は世界初となる天然資源に保証された仮想通貨を発行したと高らかに宣言しました。

2月末のニコラス・マドゥロ大統領の発表によれば、127ヶ国の機関投資家による171,015件の購入が認証され、価格にして30億ドルを調達したとのこと。2018年度のベネズエラ対外債務は33.5億ドルと見込まれていたため、この発表が事実であれば、仮想通貨による返済資金の調達というニコラス・マドゥロ大統領の目論見は成功を収めたと言えるかもしれません。

アメリカがPetro(ペトロ/PRT)取引を禁止した理由

ベネズエラは南アメリカ大陸の最北端に位置し、アメリカともすぐ近くの距離ですが、アメリカのトランプ大統領は2017年8月25日に経済制裁を発動しています。
独裁体制を強めるニコラス・マドゥロ政権を牽制し、資金源を断つ狙いでアメリカの金融機関に対してベネズエラ国債とベネズエラ国営石油会社の社債の新規取引を禁じる経済制裁を課したのです。
この状況においての仮想通貨ペトロ発行は、国債や社債による資金調達を代替させる経済制裁逃れと考えることができ、2018年3月19日にはアメリカ政府はPetroの使用や購入の禁止を大統領命令で発しています。

ベネズエラ政府発行の仮想通貨Petro(ペトロ/PRT)の将来性

Petroはベネズエラの深刻な経済危機を背景に発行されており、対外債務など借金返済目的のための苦肉の策ともみてとれます。
また、石油の価格に裏付けがあるとされていますが、Petroと石油を直接交換できるわけではありません。ニコラス・マドゥロ大統領が言うように実際に価値担保されているかも疑問です。
つまり、ベネズエラ国債がデフォルトリスクの高い債券として格付けされているのと同様、Petroもリスクの高い仮想通貨と見られ、その不安が明確に払拭されない限りは成長の将来性も低いと言えるのではないでしょうか。

仮想通貨Petro(ペトロ/PRT)とベネズエラ政府の動向に注目!

Petroはベネズエラ政府が発行する国が発行体となる世界初の仮想通貨となりますが、ハイパーインフレに悩むベネズエラが苦肉の策として打ち出したという疑念があります。中でもアメリカでは経済制裁逃れと批判し、Petroの購入や使用を禁止しています。
国が発行する仮想通貨という話は興味深いものですが、ベネズエラの情勢を考えると注意すべきかもしれません。今後の動向に注目です。

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Asuka

Asuka

BITDAYSディレクター。 2017年秋より仮想通貨界に参入。毎日の情報収集は欠かしません。主に海外からのニュースを担当しています。 趣味は映画鑑賞。無類のネコ好きです。
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