ソーシャルレンディングの税金は?確定申告の方法や抑えるコツなど紹介

ソーシャルレンディングとは、お金を借りたい会社にお金を増やしたい貸し手をマッチングさせる、新しいスタイルの投資方法です。

間を取り持つ業者が存在し、インターネットから1口1万円といった具合に少額の投資金額を集められるのが特徴で、この集まったお金を、資本金を必要とする企業に融資するという業者が間に入ることから、融資型クラウドファンディングとも呼ばれています。

日本においては、まだまだ知られていない次世代型投資方法といえるでしょう。
今回は、ソーシャルレンディングの税金と確定申告の方法や抑えるコツなどご紹介します。

ソーシャルレンディングの税金はどうなる?


現行の日本の税法においては税金は、ほとんどが源泉徴収によって行われています。

ただ、源泉徴収における税率の20%というのは、あくまでも目安となっているため、実際に支払うべき正しい金額とは異なる点に注意が必要です。

現在、株式投資や外国為替証拠金取引などの投資によって得た利益収入に対しては、所得税15.315%+住民税5% という割合になっており、合計で20.315%となっています。

それに対して、ソーシャルレンディングの場合、分配金源泉徴収は20.42%です。
所得税20%に復興特別所得税0.42%と、株式や外国為替証拠金取引とはまた違う税率が定められているのです。

東日本大震災の発生を受け、所得税に復興特別税を加えている点では同じですが、株式投資や外国為替証拠金取引では利益が発生した時点で源泉徴収されるため、正確な金額が納税額として出てきます。

この誤差が生じる根拠となる源泉徴収率20%は、間に入る業者によって先に、あくまでも目安として差し引かれて前払いされるためです。

これにその他の所得が加わることによって、人それぞれで所得の違いも影響してきます。

その結果、20%よりも税率が低くなる場合もあれば、高くなる場合もあり、低くなる人は払い過ぎたことになりますし、高くなった場合には本来支払うべき金額がきちんと払えていないことになるのです。

納税における仕組みがややこしくなっているところも、まだまだ多くの人に知られていない理由といえるかもしれません。

ソーシャルレンディングの利益は雑所得に該当


目安として20%を分配金から先に源泉徴収で支払っているものの、実際の税率は異なるため、きちんとした税率を確定するために必要なのが確定申告です。

会社に勤めている人なら、自分で入っている生命保険や火災保険などの掛け金の証明書を書類に添付して会社に提出すれば、会社が年末調整をしてくれます。

その結果、源泉徴収票と共に、払い過ぎた税金が給料と一緒に戻ってくる仕組みですが、会社で源泉徴収されているのはあくまでも給与所得に対してだけで、その他の収入がある人は別途、収入があるとして確定申告をしなければなりません。

分配金だけだとしても、確定申告をすることによって確かな税率が決まる仕組みになっているため、確定申告は不可欠です。
業者が暫定的に源泉徴収した20%を下回っていて払い過ぎた分を取り戻せるのか、また20%を超える税率が課され、納税不足となるかが決まってくるためです。

ちなみに得た分配金は雑所得に該当するため、会社で給与をもらっている人の場合、20万円を超える所得を得た場合には、たとえ会社で年末調整を済ませていたとしても、確定申告をしなければなりません。

アルバイトをしていたり、ネットを使ってサイドビジネスをしたりしている人は、これらの収入も合算して考える必要があり、意外と20万円を超える人は多くなると考えておくべきでしょう。
ただ、年間の雑所得が年間20万円以下であれば、確定申告はしなくてよいとされます。

注意すべきはこの20万円の計算の仕方で、これをしっかりと理解しておかないと、本来はしなくていい人が確定申告をしてしまうという無駄が生じたり、逆に確定申告をしなければならない人が20万円以下になるから大丈夫として、確定申告をせずじまいになってしまったりする恐れがあり、注意が必要です。

ソーシャルレンディングは総合課税の一部


分配金は総合課税の一部とみなされるため、「会社では年末調整を終えているけれど、20万円を超えたために確定申告をしなければならないとき、しばしば分配金で得た利益金は一体何に該当するのか」という疑問はよく耳にするところです。
この場合、総合課税の中にある雑所得に該当しますので、他にも総合課税に該当するものがあれば、合算して計算しなければなりません。

総合課税の対象となる所得は、雑所得の他にも9つの所得に分けられており、合計10の所得を合わせて総合課税が行われます。

10の区分けの中には利子所得や配当所得、さらには不動産を持っている場合の不動産所得なども含まれるため、人によっては給与所得に対して課税される所得税以外にも収入があれば、総合課税によって課税額がかなり多くなる場合も出てくるでしょう。

ソーシャルレンディングの税率は?


先に少し触れましたが、分配金そのものに課せられる税率は20.42%となっています。

業者がまずは20%分を分配金から預かり、これを分配金を得た人の代わりに国へ先に前払いで納税するシステムになっていることを考えると、業者がひとまず前払いする場合の源泉徴収の税率は20%なのですから、誤差が生じるのも当然です。

さらに、総合課税という課税法に該当するため、雑所得以外にも収入がある場合には、所得金額に応じて課税される金額が変わってきます。

195万円以下なら税率5%に控除額は0円、195万円を超えて330万円までは税率は10%になるものの、控除額が97500円発生するといった具合に、段階的に決まっているのも特徴です。

確定申告が不要なケースとしては、1か所からだけ給与を支給されており、この給与が年間2000万円以下の場合、年間20万円に達しなかった場合には確定申告は不要です。
また、2か所から給与の支給を受けていても、年収2000万円以下、雑所得20万円以下なら、同じく確定申告をする必要はありません。

年金収入の人の場合には、公的年金が400万円以下で雑所得20万円以下は確定申告が必要ありませんし、給与や公的年金、さらには雑所得を含めたトータルの収入から、38万円の基礎控除や社会保険料控除、さらには配偶者や青年扶養家族がいる場合にはさらに38万円の控除が発生します。

また、医療費控除で10万円以上の確定申告を行った結果、給与と雑所得、あるいは年金と雑所得、さらには雑所得のみの収入が下回った場合にも確定申告は必要ないため、どれに該当するかを覚えておくことが重要です。

ただし、確定申告をしなくていい条件に該当した場合でもあえて確定申告をしておくと、払い過ぎた源泉徴収分を取り戻せる可能性が出てきます。

これを還付金といいますが、還付金が受け取れるかどうかはわざわざ公的機関から教えてくれませんので、念のため確定申告をしておくのがおすすめです。

最近は国税庁ホームページから簡単に確定申告をする方法が何パターンか用意されており、確定申告はすべきという前提で考えておくと、源泉徴収時点での取られ過ぎやその他の要素を盛り込んで還付金が発生する可能性があります。

確定申告した方がお得になるケース


家族4人以上で暮らしている場合、家族それぞれが医療機関を受診したり、あるいはドラッグストアなどで医薬品を買ったりした場合、その合計が10万円を超えることは珍しくありません。

また、通院に公共交通機関を使った場合には、この公共交通機関の利用料金も医療費控除に加算できます。
さらに、家族の中に高齢者がいて、介護保険サービスを受けている場合、介護保険サービスに該当する分は医療費控除に合算できます。

こうなると、1年間に計上できる医療費控除額は、10万円をはるかに超える可能性が出てくるのです。
確定申告をした方がお得になるケースとしては、この医療費が多くかかっている家庭が該当します。

給与や雑所得を含めた総合所得から、配偶者控除や扶養者控除、さらには社会保険料に医療費控除といったあらゆる控除額を差し引いていくと、最終的に課税される所得は、総所得からこれらの所得控除額を差し引いたものとなるからです。

確定申告をしないと、源泉徴収の所得金額のままで課税額が決定し、住民税や健康保険の掛け金にも影響してくるのですが、確定申告を行うことで所得が減り、その結果として住民税が安くなり、健康保険の掛け金も下がるというメリットが生まれます。

これらを踏まえ、確定申告を行った方がお得になるケースはかなり多いでしょう。

ソーシャルレンディングの税金を抑えるコツは?


雑所得に該当する収入に対してかかる税の支払いを抑えるためのコツは、いくつかありますので、まずはその中でも簡単にできそうなものから取り組み、分配金による収入が増えたら、より税金を抑える方法を増やしていくのがおすすめです。

経費を計上する

収入を得るためにかかった費用は、経費として計上することで収入から差し引くことができます。

具体的に計上可能な経費としては、セミナーの参加費用やその交通費、さらにインターネットプロバイダ料金、振込手数料に知識習得のための書籍代などが挙げられます。

ただし、インターネットはその他の要素で使う場合もあるため、すべてが経費になるわけではない点は注意が必要です。

ふるさと納税もおすすめ

どうしても納税額が発生しそうだとなったら、ふるさと納税をするのも税を抑えるコツです。

給与から年末調整できる他、確定申告からでも簡単にふるさと納税をした旨を申告できますので、難しい方法は苦手という人に最適です。

~確定申告は不可欠だからこそ上手に行うのがおすすめ~


確定申告が必要ないという条件に該当したとしても、基本的には確定申告が必要というスタンスでいると、思いがけない還付金が戻ってきたり、還付金はなくても納税額自体が必要なくなったりすることがあります。

あるいは住民税や保険料掛け金が安くなるといった具合に、多くのメリットがあるため、やっておいて損はないのです。

確定申告はとかく難しいというイメージがありますが、実際にやってみると意外と簡単にできますので、投資をする以上は確定申告は不可避と考え、取り組むのがおすすめです。

おすすめ記事

この記事に関連するタグ

BITDAYS編集部

BITDAYS編集部

BITDAYSはフィンテック、移動テック、不動産テックなどデジタル時代の最新テクノロジー情報を発信するクロステックメディアです。キャッシュレス、スマホ決済、暗号資産、信用スコアなど新時代の金融経済や投資情報のほか、フリーアドレス、MaaS、自動運転などモノに縛られない賢い暮らしを毎日発信中!