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【イベントレポート】Next Economy Conference 2018

五月雨まくら(@samidare_makura)です。
今月15日(土)に東京都・墨田区でおこなわれたコイン相場主催の「Next Economy Conference 2018」に潜入してきました。このイベントではノベルティの購入や登壇者への投げ銭に独自のトークンが配られるという面白い取り組みをしています。プレゼン会場の外にもさまざまなプロジェクトのブースが設けられており、盛り上がってたことも印象的です。
イベントは、

  • Session1:仮想通貨は地域創生の転換点を生み出せるのか
  • Session2:ブロックチェーンの世界で日本企業は勝てるのか
  • Session3:日本発トークンプロジェクトが作る新しいコミュニティの形

の3部構成でおこなわれました。本レポートではSession3の「日本発トークンプロジェクトが作る新しいコミュニティの形」のパネルディスカッションが面白かったので、その内容を取り上げたいと思います!

日本発トークンプロジェクトが作る新しいコミュニティの形

株式会社ALIS Founder & CEO 安昌浩さんの自己紹介

安さんはもともと株式会社リクルートで新規事業をおこなっていましたが、ブロックチェーンに出会って可能性を感じたらしく、会社を退職して去年の4月に株式会社ALISを創業しました。そして同年9月にはICOで4.3億円を調達。日本のICOとしては初めての1億円越えを達成しました。そして今年4月からClosed β版のサービスをリリースして、運営をおこなっています。

ALISは個人が記事を投稿してみんなで評価をし合うソーシャルメディアです。リリースから4ヶ月で登録ユーザー数は2,500人を突破。記事数は17,000本以上投稿されているようです。この数字は安さん曰く、非常に盛り上がっていると。ALISでは記事を投稿する人だけではなく、いい記事に真っ先にいいねをした人にもトークンによるインセンティブを付与しています。そして運営含めてコミュニティ内で積極的にフィードバックし合う文化が醸成されているといいます。

SynchroLife, Limited Founder & CEOの神谷知愛さんの自己紹介

神谷さんは新卒で入ったスタートアップ企業で飲食店向けO2Oマーケティングを12年間ほど経験した後に香港でSynchroLife, Limitedを設立しました。もともと「ハズレなしのレストラン探し」という新しいグルメSNSを運営していたのですが、そこにトークンエコノミーモデルを持ち込んでいます。去年、香港でICOをおこない、今月2日に世界で初めてのトークン報酬モデルのレストランレビューSNSをローンチしています。アプリをダウンロードして開くと、周辺のおいしいお店がどんどん出てくる仕組みになっていて、「エリア」「ジャンル」「現在地」に特化した機能を提供しており、オフ会も頻繁におこなっているようです。

そもそもコミュニティとは?

※ ここからは会話形式でお届けします。

ALISもSynchroLifeも強いコミュニティを持っていると思うが、改めてコミュニティとは?

コミュニティは共創者だと思っている。ALISは株式会社として中央体は存在するが上とか下ではなくコミュニティの一員として、みんなで一緒に作っていく。

国でいうと日本とかアメリカとか中国とかあるが、サービスとかプロジェクトが国と同じようにコミュニティを持っている。自分たちの国をどうやって良くしていくか話し合うように、フラットな関係で共創していく仲間という意識を持っている。

トークン価格の暴落時のコミュニティマネジメント

トークン価格が暴落した時にどうやってコミュニティをマネジメントするか?

自分たちはコミュニケーションの量と質を価格関係なく提供し続けるかに注力している。価格の話を出さずになぜこのトークンが必要か議論する。プロジェクトの今と未来を重視した結果、暴落しようが価格に対して文句をあまり言ってこない構造になっている。他のプロジェクトでは、トークンを買い支えているところもあり、面白い話だと、「自分たちに頼めばトークンの価格を15倍にしてTV局呼んでイベント開くから6,000万円パッケージだ」という誘いを受けることもある(笑)

そういう営業はよく来る(笑)

もちろん、自分たちはすべてお断りしている。それを引き受けたら「ユーザーから集めたお金使って何をやっているんだ」という話になるし、短期的にはプラスかもしれないが中長期的には続かないことは目に見えている。しかし、有名なプロジェクトでもそういうサービスを利用していたりする話を聞き驚いている。

ALISは上場して値段がついているから暴落してどうこうという話が出るが、SyncroLifeはICOから1年たつがまだ上場しなくて、かなりいろいろ言われると思うが、どうか?

最初の2、3ヶ月はかなりボロクソいわれた(笑)ただ自分たちは最初の段階でトークン向けのPRより実サービスの開発に集中しようと決めていたのでTelegram上で「上場しない」と宣言(笑)自分たちのトークンは短期で持つことに向いてないと話をして、包み隠さず誠実に自分たちのビジョンを丁寧に説明して、質問があればなんでも答えるとコメントしたら、3ヶ月くらいで事態は収束した。

プロジェクトのどの部分にブロックチェーンが活用されているのか?

プロジェクトのどの部分にブロックチェーンが使われているのか?またプロジェクトにトークンを盛り込むメリットとデメリットの話を聞かせて欲しい。

自分たちはトークンの払い出しとトークンの行き来をブロックチェーンでやっている。将来的には個人間のトークンエコノミーのハブにしたいので、スマートコントラクトを実装しようと思っている。トークンのメリットは、一緒に事業開発をしている感覚をトークンで実現できるのが良いと思っている。プラットフォームが価値を持てばそれを享受できるトークンをユーザーが気軽に持てて、自分で価値の向上に貢献できるのがメリットとしてある。また独自通貨を使うセキュアな体制をブロックチェーンが担っているのもメリット。
デメリットは、コミュニティと対話しないと投機勢がいっぱい入ってきて、酷い株主総会が毎日おこなわれるみたいになる(笑)そもそも事業をドライブするためにトークンを作ったはずが、トークンの価格を上げることが目的にあり本末転倒になる。もう一つのデメリットは、知見がまったくないので、トークンの使い道や実装方法を手探りでやっていかなくてはならないことだ。

ちなみにALISのOpen βは年内?

年内を予定している。Open βでは10万ユーザーを目標にしているが、コミュニティの姿が変わるはずなので、楽しみ方も変わるだろう。またいろいろなプレーヤーと提携してALISを使うというシチュエーションを実現していきたい。

SyncroLifeは?

ブロックチェーンはトークンインセンティブ設計を中央集権型ではなく、ブロックチェーンのスマートコントラクトで実現をする。トークン自体が分散型であることがすごく大事。今後はいろいろなデータベースとかレビュー関係にブロックチェーンを利用することを検討しているが、それよりもアルゴリズム設計に磨きをかけることが今は大事かと思っている。メリットは、トークンの価値がいくらかわからないことだ。1ポイント1円のような設計だとコミュニティがギスギスする。分散型インセンティブは、将来的にトークン持ってたら楽しいとか気づいたら貯まっててこれ何に使うんだろう?という世界観が非常に相性がいい。デメリットは、トークン設計とビジネスモデルのコンセプトを作るのが難しいこと。

今後、世の中にどのような価値を産み、提供していきたいか?

最後に、自分たちのサービスが世の中にどのような価値を提供したいのか一言ずつ。

資本主義じゃない社会を作りたいと思っている。お金がゴールだといろいろ歪みが生じる。トークンエコノミーを使って、選択肢が広がる社会を実装していきたいと思っている。興味のある方はALISを使って見て欲しい。

グローバルでハズレなしのレストラン開拓ができるものを目指すので、騙されたと思って使ってみて欲しい。トークンに関わりない人が、グルメレビューをすることで還元されていくという経験を実現していきたいと思っている。

イベント後記

今回のイベントではすべてのセッションがパネルディスカッションでおこなわれていたので、多角的にさまざまな意見を聞くことができました。国内でもブロックチェーン事業に取り組む人はどんどん増えてきているように思います。今後もイベントレポ楽しみにしててください!

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五月雨まくら

五月雨まくら

一橋大学商学部(専攻:芸術産業論)卒業。 外資系コンサルのアクセンチュアを経て独立、ライターになる。 2017年5月、仮想通貨に興味を持って以来、さまざまなメディアにコラムを寄稿。
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